『インターネット広告管理弁法』が2023年5月1日より施行

2023年5月1日より、『インターネット広告管理弁法』(以下『新弁法』という)が、2016年9月1日より施行されていた『インターネット広告管理暫定弁法』(以下『旧弁法』という)に取って代わる。『旧弁法』と比べ、『新弁法』の変更点は以下の通りである。

1、広告審査機関の審査を受けなければならない特殊な商品やサービスの広告(医薬品、医療機器、保健食品、特殊医学用調整食品を総称する「三品一械」)について、「旧弁法」では、審査を経た上で配信できると定められていた。『新弁法』では、「1、審査を受けたインターネット広告の内容を編集、つなぎ合わせ、修正してはならない。2、健康や養生知識の紹介など、形を変えた方式で、特殊な商品やサービスの広告を配信してはならない。」と2つの要求を新規追加した。又、健康や養生知識を紹介する画面において、例を挙げて、特殊な商品やサービスの商品経営者やサービス提供者の住所、連絡先、ショッピングリンクなどの情報を同時に表示してはならないことを定めた。

2、入札(オークション)ランキングに「広告」と表示することを明確に要求した。『旧弁法』では、「有料検索広告と自然検索結果を明確に区別する」と規定しているだけだったが、『電子商取引法』では、入札(オークション/販売)ランキング広告には「広告」と明記することを定めたことから、『新弁法』で相応の改正が加えられた。

3、「おすすめ」(中国語「種草」といい、商品を紹介・推薦し、購買意欲を喚起するもの)類広告について詳しく規定した。『新弁法』の規定によると、法律、行政法規により広告配信又は形を変えた広告配信を禁止する状況を除き、知識紹介、体験共有、消費評価などを通じて商品やサービスを売り込み、ショッピングリンクなどの購入方法を付加する場合、広告配信者は「広告」と目立つように表示しなければならない。

4、「ポップアップ広告」をクリック1度で閉じる際の禁止行為について細分化した。『新弁法』では、1度のクリックで閉じる際に、下記の状況が発生してはならないと定められた。①「閉じる」の表示がなく、又はカウントダウンが終わらなければ、広告を閉じることができない。②「閉じる」の表示が虚偽で、はっきりと識別できず、又は位置を特定しにくいなど、広告を閉じる時の障害を設ける。③広告を閉じるには2回以上クリックをする必要がある。④同じウェブページ、同じファイルの閲覧中、広告を閉じた後も広告がポップアップされ続け、ユーザーによるネットワークの正常な使用に影響を及ぼすなど。又、「全画面広告」については「ポップアップ広告」を参照して実行するという規定を新規追加した。

5、「政務」インターネットソフトウェアに対する保障。『新弁法』の規定によると、政務サービスサイト、ホームページ、インターネットアプリ、公式アカウントなどの検索結果ページにおいてオークションランキング広告を挿入してはならない。

6、広告ファイルの保存管理。『新弁法』の規定によると、広告に関するファイルの保存期間は、広告配信行為の終了日から3年を下回ってはならない。これは訴訟時効に関連する。

7、広告責任トレーサビリティメカニズム。『新弁法』の規定によると、リンクを含むインターネット広告を配信する場合、広告主、広告経営者、広告配信者は、次のレベルのリンクにあるフロントエンド広告に関する広告内容をチェックしなければならない。

8、ライブ広告の責任区分。『新弁法』の規定によると、ライブハウス運営者は法に基づいて広告経営者、広告配信者の責任と義務を負う。ライブマーケティング担当者は法に基づいて広告経営者、広告配信者の責任と義務を負う。ライブマーケティング担当者は法に基づいて広告キャラクターの責任と義務を負う。