『インターネットユーザーアカウント情報管理規定』は2022年8月1日より施行
2022年4月、百度(バイドゥ)の掲示板、微博(ウェイボー)、ティックトック(tik tok)などのネットプラットフォームが相次いでIPアドレス表示欄を新設している。これによって、ベールが剥がされるように、インターネットユーザーの詳細が把握できるようになっている。国家インターネット情報弁公室は2022年6月27日に『インターネットユーザーアカウント情報管理規定』を公布し、8月1日より施行することになった。当該規定は、インターネット情報サービス提供者とユーザー2つの側面から、ユーザーアカウントの登録、使用、管理規則を明確にした。企業にとって、第三者によるネットワーク侵害事件が発生した場合、ユーザーアカウントの詳細は、侵害対象をより迅速かつ有効にロックするのに役立つ。
■インターネットユーザーがアカウント情報を登録、使用する際に遵守すべきルール
1.真実性——インターネット個人ユーザーがアカウント情報を登録、使用するときに、職業情報に係る場合は、個人の実際の職業情報と一致する。インターネット機関のユーザーがアカウント情報を登録、使用するときに、機関の名称、標識などと一致し、機関の性質、経営範囲、所属業界の種類などと一致する。
2.合法性—-インターネットユーザーがアカウント情報を登録、使用するにあたり、以下の行為があってはならない。(1)『インターネット情報コンテンツの生態整備規定』第6条、第7条の規定違反。(2)党派・政府・軍隊機関、企業・事業体、人民団体、社会組織の名称・標識などを詐称、模倣、捏造。(3)国家(地区)、国際組織の名称・標識などを詐称、模倣、捏造。(4)ニュースサイト、新聞社、ラジオ・テレビ局、通信社などのニュースメディアの名称、標識などを詐称、模倣、捏造する、または「ニュース」、「報道」などニュースの属性を持つ名称、標識などを無断で使用する。(5)国家の行政区域、機構の所在地、シンボル的な建物など重要な空間の地理的名称、標識などを詐称、模倣し、悪意を持って関係づける。公共の利益を損なうことや不正な利益を得ることを目的として、故意にQRコード、ウェブサイト、メールアドレス、連絡先などを持ち込み、又は同音、語呂合わせ、近い文字、数字、記号、アルファベットなどを使用する。(7)名実相伴わない、針小棒大に言うなど、大衆を騙き誤解を招く。(8)法律、行政法規、国家関連規定に禁止されるその他の行為。
3.資格—-インターネットユーザーは、インターネットニュース情報サービス、インターネット出版サービスなど、法律に基づいて行政許可を要するインターネット情報サービスを提供するアカウントの登録申請や、経済、教育、医療衛生、司法などの分野の情報コンテンツ生産に従事するアカウントの登録申請を行う場合、インターネット情報サービス提供者は上記の申請者に対して、サービス資格、職業資格、専門背景などの関連資料を提供させ、それらの資料を検証し、アカウント情報に特定標識をつけること。
■インターネット情報サービス提供者は、ユーザーが上記の要求を満たしているか否かを確認し、ユーザー情報を保護するほか、以下の措置をとる必要もある。
1.インターネットユーザーアカウント管理規則、プラットフォーム規約を制定、公開し、インターネットユーザーとサービス協議書を締結し、アカウント情報の登録、使用、管理に関する権利義務を明確にする。実務において、大部分のプラットフォームは上記の措置を実施しているが、必ずしも上記のユーザーに対する詳細な要求(相応の派生を含む)を含んでいるとは限らない。そのため、法により関連規則の更新を行うことを提案する。
2.一定の資格の取得を要するユーザーアカウントについては、確認の上、アカウント情報において特定標識を付ける。
3.公共の利益のために大衆が監督しやすくするため、インターネットユーザーアカウント情報ページにより、合理的な範囲内でインターネットユーザーアカウントのインターネットプロトコル(IP)アドレスの帰属先情報を表示する。
4.インターネットユーザーの公式アカウント情報ページにより、公式アカウントの運営主体、登録運営アドレス、コンテンツ生産種別、統一社会信用コード、有効な連絡先、インターネットプロトコル(IP)アドレスの帰属先などの情報を表示する。