『モバイルインターネットアプリケーション情報サービス管理規定』(改正版)が2022年8月1日より施行

『ネットワークセキュリティー法』、『データセキュリティー法』、『個人情報保護法』などの公布につれて、2016年より施行された『モバイルインターネットアプリケーション情報サービス管理規定』は上述の法令に繋がらなくなっている。そのために、中国インターネット情報弁公室は2022年6月14日に改正版『モバイルインターネットアプリケーション情報サービス管理規定』(以下『2022版』)を公布した。企業はアプリケーション管理において、以下のポイントを重点的に把握しておく必要がある。

  1. ユーザーの身分確認に対する要求の厳格化

従来は、情報認証を行うだけで良かったが、『2022版』第6条では、アプリケーション提供者は、真実の身分情報を提供しない、又は情報を冒用して虚偽の登録を行うユーザーに対して、サービスを提供してはならないと規定されている。例えば、未成年者が両親の身分情報を利用してゲームアカウントを登録し、高額課金やさらには詐欺被害に遭う報道の増加に伴い、多くのゲームプラットフォームは顔認証など、より慎重な情報認証措置を追加、実施している。

  1. 業務内容によって相応の許可/資格を申請する

『2022版』第7条によると、アプリケーション提供者がアプリケーションを通じてインターネットニュース情報サービスを提供する場合、インターネットニュース情報サービス許可を取得する必要がある。その他のインターネットニュース情報サービスを提供し、かつ法に従い関連主管部門の審査・同意や関連許可の取得が必要な

場合は、相応の同意又は許可を取得しなければならない。

  1. 情報内容のスクリーニングに対する要求の厳格化

『2022版』第8条では、アプリケーション提供者は情報内容の発信結果に対して責任を負うこと、違法情報を作り、伝えてはならず、不良情報を自覚的に防止・排斥しなければならないという要求を新規追加した。従来のアプリケーション提供者が「セーフハーバー」原則に基づいた不良情報責任が回避できる時代は過ぎ去り、アプリケーション提供者はそれぞれのプラットフォームで発信される情報内容を自発的にスクリーニングしなければならない。

  1. 禁止行為において虚偽宣伝・抱き合わせダウンロードの追加

『2022版』第9条では、アプリケーション提供者は設備又は人工によるランキング、アクセス量、評価をコントロールし、又は違法・不法情報でユーザーにダウンロードを誘導してはならないことを明文化した。

又、『2022版』によると、アプリケーション提供者は①データセキュリティー、個人情報保護、未成年者保護において相応の措置を講じ、使用する新技術に対して関連規定に従いセキュリティー評価を行うこと。②インターネットプロトコルバージョン第六版(IPv6)をユーザー用いてに情報サービスを提供することが望ましい。③プラットフォーム管理規則を制定・公開することが求められている。