「起点中文網」の3000部あまりの小説の著作権侵害刑事事件において、被告人が執行猶予付懲役3年に処された!

概要:
    「起点中文網」の権利者が独占的使用許諾契約により使用権を有する3000部あまりの小説を、被告人趙○が、自ら開設した「冠○○」というウェブサイトに無断で転載し、又広告により数百万元の不正の利益を獲ため、上海市普陀区公安分局により立件し逮捕された。

    当所は被告人趙○の家族の依頼で、代理人を務めた。鑑定書の問題点や広告利益の算出等をきちんと整理したうえで、意見書を司法機関に提出した。最終的に被告趙○は執行猶予付懲役3年に処されることになった。なお、「起点中文網」は別途民事訴訟を提起し、900万元の損害賠償を主張しようとしたが、交渉した結果、最終的には250万元を賠償することになった。被告人及びその家族は上記の結果に大いに喜んだ。
キーポイント:

  • ①事件に係る著作品の権利状況をきちんと確認し、一部の著作品を排除したこと、②事件に係る著作品自体の完全性及び複製品の類似度判定基準について問題点を提出し、又不正利益算出の問題を一つの抗弁理由としたことは、刑罰が軽減された要因であると考える

  • 著作品の完全性及び複製品の類似度などは、後続の損害賠償額の取り決めに対して大きな影響を与え、最終的に良好な効果を得られた。